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1.
準備工・堀削工 |
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柱周りの現地盤をフーチング天端まで堀削した後、足場を組み立てる。施工時の
気象に応じて防護シートなどによる防風、防寒対策を施す。
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2.
足場工・防護対策・事前調査 |
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ひび割れ分布の状況およびたたき調査により浮き範囲を確認する。その結果を用いて使用する注入材料の数量を仮計上する。 |
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3.
表面処理工 |
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ひび割れに沿って幅50mm程度の表面をシールしやすくするためワイヤーブラシなどで土及び塵埃を除去。コンプレッサーなどを用いてシール個所の表面および注入内部の清掃を行う。注入内部の清掃の際、広範囲のはつりにより柱断面を著しく欠損させないよう留意してあたる。 |
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4.
注入プラグ取り付け |
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表面にひび割れが生じていない空隙部分に注入する場合には、空隙部分の表面から穿孔して注入用CGプラグ(図1 以下CGプラグ)を取り付け、適切な注入作業と、確認ができるようにする。各CGプラグ間の隙間は300mm程度あける。
【 図1 CGプラグ 】
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5.
シール工 |
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注入プラグの周りとひび割れ部表面をアクリル系接着剤などによりシールする。 |
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6.
注入工 |
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シール材硬化後、注入材を撹拌し、注入ポンプ(以下CGポンプ 図2)で注入する。
CGポンプを用いてアクリル樹脂(ハードロックDK530
図3)を15Mpa以下で注入する。注入は最下部の注入孔および注入用プラグから行い、上部の注入孔および注入プラグから樹脂が流出するまで行い、順次上部に移りながら注入する。注入できない注入孔の逆止弁は取り外しておき、内部の空気、水などを排出させる。注入の終了した注入プラグはセンをし、逆流を防止する。最後に再度最上部付近の注入孔から注入を試み、液の流出、染み込みなどで下がった部分の再注入を行う。注入は浮き部分のコンクリートがはがれないように慎重に行う。
【 図2 CGポンプ 】
1ストローク吐出量 |
14ml/ストローク( I
型) |
最大吐出圧 |
300MPa |
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【 図3 注入材(ハードロックDK530)】
比重 |
1.08 |
可使時間 |
30分以上 |
圧縮強度 |
50Mpa以上 |
接着強度 |
6Mpa以上(モルタル材破) |
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7.注入パイプ切断、仕上げ |
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注入材硬化後、CGプラグをセットハンマー等で打ち落とし、CGプラグ取り付け部をディスクサンダーで巻き立て補強に支障がないよう平坦に仕上げる。
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8.
フーチングアンカー削孔 |
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柱軸方向の補強鉄筋を柱基部で固定するため、柱周辺のフーチング上面にアンカー堀削する。削孔の際にフーチングの既存鉄筋を傷つけないように、RCレーダー等により鉄筋の位置を事前に確認しておくこと。 |
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9.
組立てアンカー削孔 |
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柱表面のm2あたり1本程度の組立てアンカーを配置する。既存部分の鉄筋に損傷を与えないよう十分注意する。
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10.
鉄筋工 |
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巻き立て部の鉄筋を組み立てる。特に本工事は、塩害地域であるためかぶりが確保できるよう留意する。鉄筋は精度良く配置し、ずれが生じないようにする。 |
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11.
型枠工 |
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型枠組立ては継ぎ目からセメントスペースが漏れるとコンクリートの密実性を損ない、塩害を受けやすくなるため、継ぎ目からセメントスペースが漏れないよう確実に行う。 |
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12.
コンクリート工・表面仕上げ工 |
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コンクリート配合は、水セメント比を55%以下、AE剤を添加する場合には、空気量
を5.5%(粗骨材最大寸法40mm)を標準とする。ポルトランドセメントを使用し、m2セメント量
は330kg/m3以上とする。セパレーターの跡穴はコンクリート表面
をチッピング処理してできる限り粗い状態にして、水洗いを十分に行った上で無収縮モルタル等を用いて入念に修復する。
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13.
足場撤去・埋め戻し工 |
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足場工を撤去し、完成地盤面まで埋め戻す。 |
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14.
施工完了 |